2011年12月07日

【PHOTO】橋本先生のポートレート講座 9.1 ストロボ2

橋本先生のポートレート講座第9期第1回です。今回は、第7期に引き続き、ストロボを使った撮影です。この講座は一度やったことのあるものですが、覚えればすぐにできるというものでもなく、繰り返し訓練して出来るようになって貰おうということで2回目を企画されたそうです。

場所は目黒川沿いのサロンスペース。室内はほとんど壁も天井も白く、窓も広く、天気も良く、そのままでも良い光が入ってくるような場所でした。

ストロボを使わなくて、明るいレンズで撮影すればいいじゃないかという話もありますが、明るいレンズでも限界はありますし、やはり、光量の少ない所での撮影は、明るいレンズを使っても、どうもしゃっきりしないことがある。だから、ストロボをうまく使えると良いよねということです。とくに、天井バウンス、壁バウンスはかなり有効で、それだけでかなり違った写真が撮れるようになります。

まず、ストロボがない状態で、適正を見て、それからストロボで光を足していきます。なお、絞り、シャッタースピードはマニュアルで設定します。ストロボの光量もマニュアルで設定します。マニュアルの方が道理が分かってくるということです。カメラの設定で言えば、絞り優先で普段撮影していれば、後は露出の代わりに、シャッタースピードを設定するだけです。

壁バウンスだと、窓からの光のような感じになります。天井バウンス、壁バウンスどちらが良いかは、モデルの顔によって、フロント光が合う人と、サイド光が合う人とで使い分けます。

また、壁が白くないときはどうしたら良いか。レフ板とスタンド(三脚でも可)を用意します。ぎりぎりそれくらいまでは、なんとか用意できるよね、ということです。それを使えば壁バウンスがどこでもできます。

モデルは、さいとうしずかさん。まずは、1灯でバウンスさせて撮影です。


さいとうしずか 1.jpg


髪の毛をかき上げる仕草。これは、しずかさんがおそらく無意識にした自然な動きでした。このとき、今度は目線をこちらに向けて、もう一度今のをやってみてと言っても、髪の毛を不自然におさえた写真にしかなりませんでした。撮影できる瞬間は、限られており、再現は難しいのだなと改めて感じました。





さいとうしずか 2.jpg


先ほどの写真でもそうですが、背景の鏡のところに、クリップでライトが付いています。これはいりません。外せば良かったのですが、なかなか、それに気づきませんでした。撮影の場では、モデルや光の加減ばかりに目が行って、背景の細かい部分には、なかなか気づかないので、撮影前には、よくよく意識して観察することが大事なのだなと思った次第です。


何枚かバウンスで撮影した後に、一人ずつ、シチュエーションを作って撮影してみようということになりました。私は、この部屋にあったマネキンが面白いと思ったので、それに並んで立ってもらって、少しシュールなイメージで撮影してみました。先生にも、モデルとして参加してもらいました。


さいとうしずか 3.jpg


やはり、広角で撮るとちょっと不自然な感じがします。部屋の広さから、広角で撮るのはやむをえない面はあるのですが。そして、やはり、もっとよく見て撮影すべきでした。全体のイメージとモデルだけを見て撮影していたようです。マネキンは2体並んで立っているのですが、1体にしか見えません。せっかく、並べて立てたのに・・・。また、先生の履いているスリッパが、生活感をかもしだしています。トリミングしようかなとも思ったのですが、しずかさんの手まで切れてしまいます。(ー'`ー;)ゥーン

ところで、先生の顔がちょっと暗いかと思います。この写真は、スタンドに立てたレフ板を使ってバウンスさせたものですが、先生から、右側の壁全体(といっても、壁だけではなく、いろいろ複雑な構造になっているのですが。)を使ってバウンスすれば、後ろまで明るくなるというアドバイスをいただき、レフ版を外して撮影しなおしてみました。


さいとうしずか 4.jpg


こちらの写真は、意図したわけではありませんが、しずかさんの足がうまく隠れて、マネキンぼく見えますね。先生のスリッパが惜しい。


他の方々も、いろいろなシチュエーションで撮影しています。この本を読んでる感じなどいいですねえ。ちなみに、他の人が撮影しているときは、ストロボは使わず、単焦点のf1.4でこっそり撮影していました。これにも、先生がちゃっかり写っています。


さいとうしずか 5.jpg






この部屋は撮影環境が良すぎて、1灯で大体撮れてしまうということで、2灯で撮影するとしたら、どんな撮影方法があるだろうと先生が5分休憩時間と言って考えたのが、窓からの陽射しの再現です。

まず、地明かりで撮ってみます。ぶれないように、1/100にしてみました。

さいとうしずか 6.jpg




次に1灯で壁バウンスで撮影してみます。

さいとうしずか 7.jpg




次に、もう1灯をモデルの足元に置いて同調させて光らせます。足元の光の光量は、ストロボで調節して、撮りたい写真の雰囲気に合わせます。これで外からの陽射しが再現できました。

さいとうしずか 8.jpg



なお、窓からの光なのに、どうして足元なのか。上からではないのかと先生に質問したところ、いい質問だと言われ、通常は、ひさしがあるので、それで光が遮られるので、下の方が光っているのが自然なのだということでした。



さて、その後は、個別に、2灯を使って、自分で考えて撮影してみようということになりました。先生でも少し考えたのに、どうやって撮れと・・・。そこで思いついたのが、髪の毛に後ろから光をあてて、逆光っぽくして撮影する方法がありました。また、加えて、せっかく鏡があるから、鏡も使ってみようということにしました。

でも、鏡の後ろからストロボを使うと、なかなか、鏡に光が入ってしまってうまくいきません。もう仕方ないから諦めて、この後、鏡なしで撮影したのですが、見返してみると、ちゃんと撮れるのもありました。ヽ(Φ∀Φ)/...あれ? でも、ちょっと鼻のあたりの光の当たり方が不自然かな。


さいとうしずか 10.jpg





それで、撮り直したのがこちらです。せっかくですから、(〃ゝω・)ウインクもしてもらいました。前後の表情も可愛く撮れました。(*´ェ`*)ポッ


さいとうしずか 12.jpg





さいとうしずか 13.jpg





さいとうしずか 14.jpg





さいとうしずか 15.jpg





さいとうしずか 16.jpg




以上ですが、ストロボの撮影については、今まで何回かやってきたので、改めて、撮影の仕方の考え方について、まとめてみました。この考え方で良いかどうか、先生に確認してもらいコメントもいただきました。


プロではないのだから、自然の光を人工的に再現することはできない。いや、プロであっても、出先などで、いつでも、すべての機材とアシスタントを用意できるとは思えない。地明かりがあるのであれば、それを最大限に活用すべきである。地明かりをそのまま使っても、それでは暗すぎるからストロボを使用するのである。例えば、窓からの光が少しでもあるのであれば、窓からの光を活かすべきである。光を再現する場合でも、窓があれば、あたかも窓から光が来ているように、照明があれば、あたかも、その照明の光から光が来ているように再現する筈であるから、地明かりを使用することによってかえって不自然になることはあまりないと思う。

橋本先生:だいたいそうだと思いますが「べき」というより「こういう考え方もある」というところか。


絞りによって、光量をコントロールすることができる。しかし、ストロボの場合、ストロボの光の強さを変えることによっても光量はコントロールできる。地明かりの光量は、シャッタースピードでもコントロールできる。そのため、絞りの設定は、光量以外のことに主眼をおいて考えるべきである。絞りは、被写界深度の調節と、写りのシャープさをコントロールすることを念頭において設定すべきである。写りのシャープさという意味では、回折現象を起こさない限り、できるだけ絞って撮影した方が写りが良い。ただし、被写界深度がその分深くなり、ボケのない写真となる。なお、地明かりは、シャッタースピードでコントロールはできるが、手持ちで撮影するのなら手振れしないギリギリの速度までしか遅くすることができない。また、三脚を使えば、シャッタースピードは何秒にも遅くできるが、いくら、ストロボの強い光でモデルを止めることができるといっても、あまりにも長いシャッタースピードはモデルの被写体ブレも考えなくてはならないだろう。

橋本先生:正しい。


私はストロボを使用する場合でも、ボケは積極的に使ってもいいのではないかと思う。外で十分な光があるときでも、ボケを活かした撮影をしているのに、ストロボを使用したからといって、ボケという表現手段を使わないという選択肢はないと思う。※今回の講義で、F1.4ではあまりストロボではふさわしくないようなことを先生から言われましたが、これは、撮影場所が窓際であり、ストロボがなくても、十分な光量で撮れてしまい、ストロボの使い方を学ぶという意味では不適当であるので、ある程度絞ったということかと思いますが、それでよろしいでしょうか?

橋本先生:「F1.4がストロボ使用にふさわしくない」というより「一般的でない」というほうがしっくりくる。にしにゃーさんがぜひ研究して「F1.4でのストロボ使用法」を開発してほしい。
なぜ一般的でないかというと
1.ストロボの光量がそこまでなかなか落ちない。落ちてもメーターで測定できない。たとえばf1.4の2段落ちはf0.7でメーターで測定できない。
感度を上げて換算値としては出るかもしれないがとても面倒。コントロールが難しい。
2.私の経験ではF2より明るいF値のレンズ使用は特殊な描写「うすいピントと大きなボケ、少しソフトフォーカス」という感触があるがその描写感とストロボのシャープさがあまりマッチせず、ただのピンぼけ写真に見える可能性がある。
3.講座の上ではみなさんの持っているレンズのF値が違うので絞った方が共通の体験ができる。
などなど。



ある程度、絞った場合、背景にストロボの光が届かない場合がある。絞りを開ける(その場合は、被写体に当たる光量も変化するので、ストロボ自体の光量も再調整が必要。)か、シャッタースピードを遅くする(この場合は、被写体に当たる光量はほぼ変化しないので、ストロボ自体の光量の再調整は不要。)ことによって、背景にまで光が届くように調整を試みる。なお、ストロボで調整する場合には、それがバウンスであれば、部屋全体に光が回るようにバウンスできるか試してみるか、もう一つストロボが使えるのであれば、背景に光が当たるように、背景専用のストロボを設置すればよい。

絞りは、できるだけ絞るという方針で行くのであれば、地明かりとの関係で、撮影する環境によって、いろいろと変わってくる(もっとも、結局は、できるだけ絞ると言っても、地明かりとの関係からして、f4とか5.6くらいに落ち着くのではないか。)が、できるだけ開放でボケを活かしたいという考えであれば、レンズの性能によって、最初に絞りが気まる。その次に、地明かりをできるだけ活かすわけだから、手振れ補正しない限界まで遅くしたシャッタースピードにする(例えば、1/100秒)。後は、ストロボの光量の調節のみであり、とても単純化できると思う。それでも、うまくいかない場合には、ISOを上げることを検討することになるだろう。

橋本先生:理論的にはそのとおり。実際はそんなふうにはなかなか出来ない。結局写真は「結果」だから、いろいろ試してみていい結果のやり方を踏襲することになる。一番の問題はストロボの光量コントロールがままならないところか。



以上です。橋本先生ありがとうございました。

次回はBARでの撮影です。地明かりがほとんど使えない場所となるので、また違った撮影方法を学ぶことになるのでしょうね。



さいとうしずか 17.jpg


posted by nishinyah at 00:22| Comment(0) | TrackBack(0) | Portrait | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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