橋本先生のポートレート講座第8期第1回です。前回の記事で、第7期はまだ最終回ではないと書きましたが、第7期最終回分は、第9期で、再びストロボをやるときに振替となるようです。
今回のモデルは舞子はんです。
橋本先生のポートレート講座は、デッサンをしたりしなかったりなのですが、今回は、デッサンからです。デッサンしてから、実際にその場所から写真を撮るのです。改めて、先生に、デッサンの意義について確認しました。
1.デッサンによって、被写体をよく見ることができる。
2.画角を把握。
3.見た目とレンズの写り具合の差を確認する(広角で撮った場合に発生するゆがみ等)。
2.の画角ですが、これをカメラなしで把握ができるようになれば、いちいちファインダーから覗かなくても、どういう写真が撮れるのか分かるようになります。つまり、このレンズで、ここから撮ればどんな画角の写真が撮れるか、肉眼だけで判断できるようになり、すぐに、撮影に入るこができるようになります。これは、街角でスナップを一瞬で切り取るときなどにも活きてきます。
なお、ズームレンズを使えば撮りたい所から撮りたいように撮れるという考えもあると思います。それは、ある程度事実だと思います。とくに、前後に移動できないようなときには、ズームレンズに頼るしかありません。しかし、モデルを同じ大きさで撮っても、レンズの焦点距離によって、背景の構図やボケなどが異なるのは、講座2.1でやったとおりです。
デッサンの後は、先生が用意した写真を見ながら、構図と目線について、座学でした。
写真は、画面の中に、人をどう配置するのかがポイントである。構図にルールはないが、こう配置すると、こういう効果・印象があるということを知っておくと良いということでした。
視線については、視線がカメラに向いているかどうか。カメラに視線が来ている場合には、構図上のバランスというものはあるが、モデルが何処にいてもおかしくならない。
そして、目線がカメラから外れているとき、どういう構図にするかにより、非常に意味を持つことになります。
モデルが真ん中にいて、コーラの缶を持ってカメラを向いて笑ってる写真、いわゆる日の丸構図の写真を見せられて、この写真をどう思うかと先生から訊かれました。いいと思うと回答があると、先生も、自分でもそう思うと言われました(最初は、日の丸構図の良くない例として使おうと思っていた写真だったそうです。)。日の丸構図は、無邪気、純朴、ぽや〜っとした感じの写真に合うようです。
構図について、空間を左右どちらを空けるかにより、ニュアンスの違いが出る。基本は中心だが、主題を端に寄せると動きが出る。
目線の方向にスペースがあると、安定した写真になる。逆に、目線の方向とは逆の方向にスペースがある写真だと、緊張感のある写真となる。
目線の方向にスペースがあると安定感がある写真になるが、動きのない写真になってしまう。そこで、同じような構図でも、モデルをまず向こうに向いてもらってから、振り返ってもらうと、動きがあるし、また、意味を持った写真にもなる。
モノを使って視線を作る。まず、モデルが像に向い合って見ている所を横から撮影した写真が示されました。次に示された写真は、モデルがこちら側を正面から向いている写真なのですが、葉っぱが手前にあり、モデルがその葉っぱを見ている構図でした。モデルがカメラ目線のときは、なかなか、やわらかい表情にはなりません。しかし、カメラがある方向の近くにある、別のモノを見てもらうと、表情がやわらかくなるということでした。
ところで、受講生から質問がありました。写真を撮るときに四隅に気を配らないといけないと思うが、撮りたい所だけ目が行ってしまう。先生はどういう心づもりで撮っているのか教えて欲しいというものでした。
先生の回答
・別の意識を持つしかない。真ん中を見て、それから、周りをぐるっと見る。
・ファインダーの視野率が100%ではないと、ファインダーで見ているものよりも一回り大きく写ってしまう。結果的に、ど真ん中からずらして撮影しても、ずらし具合が足りないということもあるだろう。
・カメラは道具に過ぎない。方眼マットなどを使って、ファインダーに格子線が見えるようにする。それで、画面のどのくらいの位置に来たら、どう写るのか分かるようにする。先生が使われているCONTAXのシノゴのカメラでも、ファインダーから覗いて見えるように、ボールペンで線を書きこんだそうです(なお、D5000であれば、設定だけで、ファインダー上に格子線を表示させることができます。)。道具を使いやすくすることによって、撮影のときに、余計なことを考えたり、気を使わないですみ、より、モデルに向き合うことができるということです。
上記のことを踏まえ、多摩川で撮影をしました。
(〃ゝω・)
講座終了後、先生を交えて食事をしながら、その日の講座の内容の再確認などをしました。この時間は、とても有意義な時間だといつも思っています。その中で、撮影方法について、私がいつの間にか誤解していたことがあったことが分かりました。モデルを撮影するときに、カメラを下から上に向けて撮ると、足が長く撮れて良いだろうと思っていたのですが、そうではないということでした。その効果を得るためには、あくまで、レンズ面をモデルと平行にした上で、レンズを通して撮るときの歪みを使うということでした。そうしないと、ピントが合う位置が斜めになってしまうし、モデルや背景の写り方も変わってしまう。正面から平行で撮っても歪んでしまうのに、斜めにしたら更に変な歪み方をしてしまうということもあるのかもしれません(ただし、このことは、人ではなく、背の高い建物を広角レンズで撮るときには避けられないことのようにも思います。)。
この話に関連して、モデルを望遠で撮るときには、カメラの位置は胸くらい、近づいていくと、だんだんモデルの顔の高さくらいの位置で撮影すると良いということでした。特に、着物の場合はその辺りを厳密にする必要があるということです(なお、帯は必ず入れる。)。また、望遠の場合は胸くらいの高さということでしたが、写真家によっては、500mmの望遠で、かなり地面に近い高さで撮る人もいるということです。
ラベル:橋本先生のポートレート講座 D5000
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