以前、iPhotoでなんとかやっていこうと決心したにもかかわらず、しばらく前からAperture 3を使用しています。
理由の一つは、Mac App Storeで値段がかなり下がったことがあります。19,800円だったのが、今や、9,000円ですからね。しかも、1つ購入すれば、複数台で使えるライセンスだということですし。
iPhotoでは限界を感じ始めて来たということもあります。iPhoto上で編集した画像を書き出しているにもかかわず、編集前の画像が出力されてしまうということなどもよくありました。これは、再起動しないと直りませんでした。
また、全体ではなく、部分的にちょっと明るくすると、この写真も活きるのになあと思うような写真があったり。
また、iPhotoの顔認識機能。ポートレートをたくさん撮っているので、いちいち、これは誰であるとか表示されない方が良い。写真だけをきちんと表示して欲しいということがあります。Apertureでも顔認識機能はありますが、オフに出来ますからね。
さすがに、Photoshopのように、ある意味、CGの世界まで入り込むのは、今はまだ躊躇するけれども、もう少し、できることが広がればと思っていたのでした。
そして、この前、大量の写真を撮影したときに、読み込めないまま消えてしまった写真があったこと。これが大きかったのかもしれない。
まだ、慣れていないせいか、iPhotoの方が使いやすいと思うような場面もあります。iPhotoは機能が少ない分、直感的に操作できましたが、Apetureだとそうはいきません。GarageBandとLogic程の差ではないですけれども。
そこで、Apple StoreのOne to OneでApertureの使い方を改めて教えてもらってきました。実は、以前、Apertureのお試し版導入時に、全体的な機能の説明をしてもらったことがあり、そのときは、iPhotoで十分という結論をだしたのですが、今度は、購入後、本当に使用するに当たって、疑問に思ったことを確認するためです(Photoshopみたいに、いろいろな参考書が出ているといいんですけどね。)。
■写真を削除する方法
ゴミ箱にドラッグ&ドロップすれば良いのは知っています。iPhotoのときは、写真を右クリックすれば、ゴミ箱のアイコンが出て、すぐに削除できました。Apertureでは、これがない。
答え:command+deleteで消せます。
■調整設定のコピー&ペースト
iPhotoでは、色々と画像を調整した後、調整内容をコピーして、別の画像にペーストすることができました。Apertureではどうやるの?
答え:コピー&ペーストという表現ではなく、リフト&スタンプという表現に置き換わっている。EXIF情報以外のメタデータと調整の両方をリフト&スタンプできる。メタデータは、どの項目をスタンプするかを選ぶこともできる。複数の画像に同時にスタンプすることもできる。
■「復旧とブラックポイント」と「ハイライトとシャドウ」
まず、「表示」で、「白飛びと黒潰れをハイライト」を選択すると、白飛びしているところは赤く、黒潰れしているところは青く表示される。復旧のスライダーを動かすと、白飛びしているところがだんだん小さくなっていきます。ブラックポイントのスライドを動かすと、今度は黒潰れしている箇所が小さくなっていきます。なお、ブラックポイントの場合は、暗い部分を黒潰れをしている所を越えて更に黒くしていくこともできます。
「復旧とブラックポイント」と「ハイライトとシャドウ」の違いは、範囲の違いと考えて良い。復旧やブラックポイントの場合は、まず、白飛び、黒潰れをしている所だけを選択して復旧していくが、ハイライトとシャドウは、初めから、白潰れ、黒潰れをしていない所も含めて調整していくことになる。
なお、ブラックポイントによる黒潰れをなくすことは、実際にやってみると、黒潰れをしている箇所だけでなく、全体的に白っぽくなるような感じがする。ブラックポイントは黒潰れを消す意味では、あまり使用できないかなと感じました。
■露出と明るさ
露出と明るさの二つの設定があるが、これはどう違うのか?
答え:「露出」は新しい機能、「明るさ」は古い機能である。「露出」を使って明るさを修正した方が自然な感じになる。具体的には、「露出」は中間〜ハイライトを動かして明るさを変えている。つまりブラックが固定されている。「明るさ」は、シャドウ〜中間を動かして明るさを変えている。
■彩度とバイブランス
バイブランスって何?
答え;「バイブランス」を使うと、色飽和を起こさずに彩度を上げることができる。一方、「彩度」を使うと色飽和を起こしてしまう。
■半径
半径ってよく出てくるけど、どういうこと?
答え:広さ、適用レベルのこと。オーディオでいう、ゲインとボリュームのゲインと考えれば良い。
■画像の比較の方法
表示→メインビューア→比較で画像を1枚固定、もう1枚を変えることができるようになる。
■覆い焼き
最初に書いたとおり、部分的に明るくできたらと思う写真があったことが、Aperture導入のきっかけの一つでもありました。しかし、そもそも、覆い焼き等、ブラシを使う機能は、選択範囲を厳密にしないとあまり意味はないだろうと思い、Apertuer購入後も実際は使っていませんでした。
では、選択範囲をどう特定したら良いかというと、結局はフェザーツールで境目をぼかすということが答えでした。たしかに、境目の所をぼかすと不自然にならない。また、「エッジを検出」にチェックを入れておくと、コントラストの差がある所を検出して選択できますので、画像によっては、それだけで済む場合もあります。
なお、ブラシツールを使うときには、歯車マークを押して、カラーオーバーレイを有効にすると、範囲と強さが一目で分かるので便利。ブラシ範囲については、「すべて」「シャドウ」「ミッドトーン」「ハイライト」があるので、選択したい所に応じて使い分けることができる。最終的にインスペクタに表示される覆い焼きで、効果の量を調節することになる。
覆い焼きでは、「柔らかさ」という項目がある。これを大きくすると、通常のブラシでも、フェザーっぽくなりボケ味が出る。「強さ」の項目は、濃さ又は不透明度と考えると良い。
では、実際にやってみましょう。星乃美彩紀さんです。そうそう、星乃さんは、今度髪の毛を短くしてしまうそうですよ。それはともかく、この写真です。首のあたりがちょっと暗い気がします。本当はレフ板などで起こしておきたかったところです。
覆い焼き(明るさ)で、ブラシ範囲はシャドウにしました。顔と首の部分の覆い焼きの強さを変えて、顔は0.3、首もとは1にしています。また、量は5.5に設定しました。
まだまだ機能がありそうですが、とりあえずは、こんな所です。Apertureは、プロ向けでもあるので、機能的には、このソフトがあればもう十分なのだと思います。プラグインもいろいろあるようですし。画像編集という点についてだけ言えば、これ以上を望むのなら、Photoshopということになるのでしょうね。