一太郎という日本語ワードプロセッサソフトがある。ワープロと言えば、一太郎、いや、パソコン=一太郎という時期があった。一太郎はビジネスの世界では普通に使われていたのだが・・・。
一太郎は、今も毎年バージョンアップをしている。しかし、肌で感じる普及率はWORDに遠く及ばない。一太郎形式でファィルを送ると読めないと言われてしまう。WORDならその心配はない。
使い慣れているといこともあるだろうが、一太郎の使い勝手は、WORDよりだいぶいいと思う。
ATOKという日本語変換IMEがある。これも使いやすい。ただ、単体で買うよりも一太郎を買えば付いてくるので、ATOK単体を買うのなら、一太郎を購入するだろう。だが、MS-IMEというのがあって、Winodwsに標準で付いてくる。ATOKの方が好きだが、なるべく余計な経費をかけたくないのなら、まず経費削減の対象となるだろう。それにときどき、ATOKを使っているのに、勝手にMS-IMEに切り替わり、元に戻すには再起動しなくはならないことがあったりもする。
またビジネス関係でなければ、例えば、個人で初めてパソコンを購入しようと思っている人なら、なおさら、Microsoft Officeが標準で付いてくるようなパソコンで一太郎やATOKをわざわざ別に購入しようとは思わないだろう。
つまり、個人でも、ビジネスでも使わないですむのが、一太郎でありATOKなのだ。
ジャストシステムは、このような状況で何をしているのか、というと、Just Suite 2008というのを出そうとしている。ワープロ(一太郎)、表計算ソフト(三四郎)、グラフィックソフト?(花子)とメールソフト(Shuriken)、PDF編集ソフト、その他ソフトが一緒になって、Amazonで特別バージョンアップ価格13,416円。
あれ? ちょっとよくね? 一太郎は最新バージョン、まあ、表計算ソフトはエクセルが世の中の標準だけれども、エクセルには辟易としていたし、CADだとちょっと敷居が高いけど、花子くらいのソフトならちょっとした図面描くのにもいいし、メールソフトもOutlook 2007にはもういい加減にしてよって感じになってきたし、何気にPDF編集ソフトも使えるし・・・。とσ( ̄∇ ̄ )オイラのような人間には、訴求力が意外とあった。けど、先に書いたような人たちに訴求力があるとは思えない。
これはこれで面白いけど、そうじゃなくて、もっと売れるもの作れよと。
σ( ̄∇ ̄ )オイラが思うのは、表作成ソフトの機能を一太郎に組み込むということです。一太郎とは別のソフトを一緒に売るのではなく、一太郎の機能をもっと増やすというものです。
Microsoft Officeの弱点を突くべきです。ただ、WORDに対抗しても仕方ない。何にに対抗すればいいかというと、エクセルです。はっきりいって、Micorosft Officeはエクセルが弱点です。
それは、多分、日本だけのことかもしれませんが、エクセルの使われ方にあると思います。
エクセルは日本では、表計算ソフト以上に表作成ソフトなのです。あのセルの集合は、セルの枠を使って表や図を作るのに最適です。しかも直感的に作成できます。表を使った細かい資料を作ろうとしたとき、そこに計算がなくても、エクセルを使います。他の選択肢がないと言ってもいい程です。
しかしながら、エクセルはやってくれます。印刷しないと表の枠に文字が入りきっていないかどうかが分からないのです。これは、前世紀から今世紀に至ってもなお、解決しない、あるいは解決する気がないエクセルの弱点です。
はっきりいって、オフィシャルで使う資料で、できるだけ短時間に大量の資料を用意しなくてはならない状況において、印刷してから目視ですみずみまで確認しなくてはならないというのは、また確認したつもりでも、後で発見されることもあるというのは、他に適当な代替手段があれば、お金を払ってでも、その代替手段をとることでしょう。
だからといって、三四郎ではないのです。1-2-3も今更すぎます。エクセル標準は崩せません。けれども、一太郎なら、まだ、過去の栄光もあるし、今も十分以上にいいソフトですし、認知度もまだまだ高い。エクセルのような自由度で表を作成できるのであれば、これを導入しない手はありません。もちろん、文字が枠からはみ出て印刷できないということは当然ながらクリアしなくてはなりませんが、そんなの当たり前ですよね? エクセルが異常なだけ。
もしかしたら、海外でもそのように感じているところはあるかもしれません。私はエクセルがいつまでも改善されないのは、アルファベット文化圏、あるいは、1バイト文字を使うだけですむようなところ(特にアメリカとか)では、あまりそのような問題が起こらないのかな?って思っているのですが、2バイト文字を使わなくてはならないといころもたくさんある筈。もしかしたら、海外でも売れるようになるのではないかとさえ思うのです。
ですから、一太郎にその機能を組み込むことができたのなら、一太郎の復権もありうると思うのですが。ただ単に組み込んだだけでは、煩雑になるだけでダメなんだけど、 またプログラムが重くなったらだめなんだけど、もちろん、いいソフトが必ずしも売れわけではないけれど。でも、いいソフトであれば、売れる可能性はあるのです。一太郎やATOKが好きなので、このまま先が見えるような状態でいて欲しくないし、それよりなにより、そのようなソフトがあれば、ぜひ使いたいのです。
一太郎の構造からいって、今の延長線上ではちょっと難しいだろうけど、例えば、表作成モードみたいなのができて、もしかして、それは実質三四郎みたいなものかもしれないけど、だけど、一太郎とは別に売るのではなく、また、追加プラグインみたいにするのではなく、一太郎の一部にしてしまえば良いと思います。
Just Suiteがあるからいいというわけにはいきません。余計なものが付いてきて、煩雑で、割高だと思われてしまいます。限られたパソコンのリソースで、パソコンを買えば余計なソフトがいっぱい付いてくるような現状では、いっぱい付いてきてお徳という考え方は逆効果です。一太郎さえ買えば(・∀・)イイ!!、一太郎だけインストールすれば(・∀・)イイ!!というふうにするべきです。